仲間。
- msaru
- 2016年3月10日
- 読了時間: 5分
今日はある旅人のことについて書いとくで。
彼の名前は「宇部 佑一朗」※(以下ゆうちゃん)
つい数日前まで一緒に弓場農場で生活してたんやけど、
弓場での滞在で一番長い時間夜な夜な話した旅人。
髭もじゃで、一人寂しく夕食を食べてた時に、話しかけてから彼との関係が始まってん。
旅人同士が出会えば、
大体、、、
「どれぐらい旅してんの?」
「どこ回ってきたん?」
「これからどこ行くん?」
「なんで旅してんの?」
こんな事から話が始まるんよね。
人それぞれ旅の目的が違ったり、回ってきたとこ、これから行くとこ、、、
全部バラバラで、同じ答えはないからそれだけで面白いんやけど、、、
僕の中でゆうちゃんはちょっと特別な旅人になった。
それは、旅のスタイル。

彼は、ロングトレイルトラベルっていう世界各地にあるロングトレイルをしながら旅をして世界を回ってるねん。
初めのトレイルを終えて、南米にきててん。
彼が歩いたルートは、メキシコ国境からカナダ国境までのアメリカ大陸縦断ルート、通称PCTっていう4000㎞の徒歩の旅。
それだけ聞いただけで、僕の中でなんかが反応したんよね。
ゆうちゃんは農大出身ってことで、弓場農場ではその力を発揮して色んなことにトライしてたから、弓場の人からも「先生」のあだ名をもらってた。

まじめに働く反面、気分次第でおふざけしてみたり、元気なかったり、
ほんまに人間らしかった笑

写真撮るのが好きで、どこ行くにもカメラ持ってたかな。
帰りのトラクターから降りて、写真とっては走って追いつく。
そんな姿がすげー印象に残ってる。笑

ロウソクで風呂入った時はそうとうはしゃいどったな。

ゆうちゃんの旅の話に戻るけど、
「旅人ぶらずに、旅人らしく旅をしたい。」
そんな言葉が、僕の心にドストライクやった!
旅をしてると、
「俺は旅人やってんねん!」
「どこいっても一人でいきていけますよ。」
そんな雰囲気で自分中心に旅をしてるような人も少なくないねん。
その人たちを否定するわけじゃないけど、旅人やからって他の国行って図々しくしていいわけない。
お金節約したいからって、正規の値段より値切って値切って安く済まそうとしてしまう。
でもそれって、なんか違うんちゃうかなって思うこともある。
そりゃやすいほうが良いはいいんやけど、そのものを売る人のことは全く考えてないことになってまう。
まぁ、日本人やからってぼったくってくる現地の人が少なくないのも事実。
でも、彼は4000㎞のトレイルでたくさんの人の優しさをもらったって話してくれた。
一緒の道を目指してるトレイラーたちにも勇気付けられたやろうし、


旅の途中でお世話になった家族もいるんやろな。

長距離を歩いてると、
たまに「トレイルマジック」
ってのが起こるらしい。
それは、現地の人が歩き疲れた旅人たちのために、冷たい水を置いててくれたり、時にはビールも無料で飲ませてもらうこともあるんやって。
トレイラーからすれば、まるで手品のような出来事なんやって。
だから「トレイルマジック」
そのマジックをする人が「トレイルエンジェル」
なんて生かしたネーミングと行為。
そんな人たちに、
「自分は旅人でしんどい思いして凄いことしてる!」
って勘違いして、与えてもらえるのが当たり前って思えるかな?
自分が勝手に決めて好きなことやってるだけやのに、初めて会っただけの人が自分の為に時間もお金もかけてくれてる。
そう思うと、人との関係って自分主体だけじゃあかんのちゃうかなって思えてくる。
まず相手のことを考えれる人間。
そういう生き方が真実なのかもしらん。
話を聞けば聞くほど、興味が湧いてきてのめり込んでしまう。
でも、どんだけ聞いてもやっぱり頭の中で想像するしかないんよね。

どんな苦労があって、
どんな景色と出会えて、

どんな人と出会って、
何を感じれたのか、

やっぱりこればっかりはやってみないとわからへん。
僕が3年前にやった日本一周のこともよく話すけど、やっぱり話して興味持ってもらった人には体感してほしいって思う。
それと同じように、
「僕もPCTを歩いてみたい。」
って心から思う。
今まで考えてもなかったロングトレイルトラベル。
来年の4月にはアメリカに行くつもりでいてる。
旅に出てから、帰ったらなにしよっていつも考えるけど、、、
やりたいことが山ほど出てくる。
今の第一候補はこれやな。
「歩く旅。」

歩き終わってゆうちゃんと再会して酒でも飲んでゆっくり話すのが僕の直近の夢なりそう。
弓場を出るタイミングが一緒で、サンパウロまでバスで移動して、
ゆうちゃんはこれからアメリカに戻って、他のトレイルのコースを歩きに行く。
僕は、スペインに渡って友人にあって、リスボンからサンチャゴまでの巡礼の道を歩きに行く。
サンパウロでお別れ。
ほんで、別れ際に僕のボンフィンの話になってん。
僕がこの旅で、
ボンフィンを配る理由。
そう考えた経緯。
そんな話をしてたら、
「そのボンフィンもらってトレイルで出会った人に渡すことってできへんかな?」
っていってくれた。
こんな嬉しいことはないやん!
即答で、
「もちろん!」
って返事できた。
残りのボンフィンは約700本。
日本のみんなが僕に託してくれた1326本のボンフィン。
それが、こんな形で広がりをみせてます。

人の繋がりってそんな簡単にできるもんじゃないけど、そのできた繋がりってのはそう簡単に切れることはないと思うねん。
お互いがお互いに敬意を払って尊重しあって、平等な関係を続けていければ、いつまでもその関係は繋がり続けるはず。
彼がこれから出会う人に僕の分身が渡っていくって思ったら、それだけで自分のやってることに意味を見出せる気がする。
旅の神様にこの出会いのお礼を言いたいぐらいやね。

ってことで、Smile with project に仲間ができました。
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