top of page

今日こいつと喧嘩してもうた

スペインを出てアフリカ大陸のモロッコに上陸。

旅行者は口を揃えて言う、「うざい国」。

あんまり気にしてなかったけど、どんなもんやろな。

って感じで楽しみにしてたんよね。

空港でもタクシーの客引きを掻い潜るのが一苦労とか聞いてたけど、、、

そうでもなかった。

「歩いて行くから大丈夫!」

っていったら、

「11㎞も歩いて行けへんぞ!」

とか言われて、地図で距離見せたら、6km。

ばれたか!

みたいな顔で去っていくタクシードライバー。

この感じ久しぶりやな。南米ぶり笑

空港から中心地までの道のりは、ひたすらまっすぐの道を1時間半ぐらい歩くんやけど、

すれ違う人と目が合えば、みんな笑顔で手を振ってくれる。

日本人が珍しいんかもな。

景色も天気も最高。

旅を引き立ててくれる雰囲気がなんとも言えへん。

こいつらも、のんびり客待ちしとった。

中心地に到着。

悪くない。

ヨーロッパからのアクセスもいいことから、観光客で賑わう街。

宿にチェックインして早速街に繰り出したんよね。

「うざい国」どんなもんやねん。

何故か、こんな時は不安より、「なんか起こりそう!」って気持ちで満たされしまう笑

街を歩いてたらやっぱり、話しかけてくる。

日本語で、、、

「宮迫です!」

の古いギャグで日本人の心を掴もうとしてくる。

とりあえず話聞いて、お金要求されそうになったらサラッと立ち去る。ってこと繰り返して歩き回る。

なんかこの感じ久しぶり。

キューバもこんなやったかな。

人懐っこくて、ヘラヘラしてて、たまにお金を要求してくる。

モスクの横にある広場で写真撮ってたら、、、

「この場所何か知ってるか?」

と後ろから話しかけられる。

まぁ多分この人もお金目当てで話しかけてきたんかなって思ったんやけど、

立ち話だけしてみた。

「ここはモロッコで一番古いモスクがあった場所だぜ!」

「断食の時はこの広場は女性が過ごして、男性は外で過ごすんだよ。」

他にもいろいろ教えて貰った。

ほんで、今日しか空いてない場所があるけど行ったか?

って聞かれるから、なにそれ!って興味持ってしまったのが、今思えば喧嘩の始まりやった気がする、、、笑

英語で話してるけど、時折混ざるフランス語。

「今日しか空いてない何か」に向かって歩いてついてって、

連れて行かれたとこが、薬局。

絶対あやしいやん。

しかも、奥の部屋に連れて行かれる。

薬局のおっちゃんがお茶の葉の説明をしてくれる。

他にもアルガンオイルとか香水とか、、、

うわぁ〜〜興味ねぇ〜〜

女子じゃないんやから笑

絶対買わされるやつ。

案の定「さぁどれがいい?」

どれもいらん、、、

でも、断ったら悲しい顔するんやろな。

「すごい興味あるけど、今長旅の途中やから特に必要ないんよね。ほんまごめんね。」

理解はしてくれた。

かなり残念そうやったけど、、、

演技か、本音かわからんけど、

相手が悲しい思いするってわかってて、その通りなってしまうのって結構こっちも辛い。

ほんで、また歩き出す彼。

歩いてる道中いろんな話で盛り上がったし、こいつと仲良くなれたらええな。って思い出してたから、

なんか親近感が湧く。

でも、このままついていくわけにはいかん。

「いろいろ紹介してくれてありがとう!これから自分で街歩きたいからお別れやね。」

っていったら、、、

「紹介料20ユーロよこせ。」

と、、、

僕はただおしゃべり楽しんでただけやから、言われなくても5〜10ユーロくらい渡そうとは思ってたけど、

もちろん彼の生活があって、家族とかいるんかもしらん。

そんなとこにひょっこり現れた呑気な日本人旅行者。

お金は払うべきやと思う。でも、

20ユーロは納得いかへん。

この人が時給2000円の仕事をしたとは思えんかったんよね。

「俺はガイドだと初めに言っただろ。」

いや、、、言ってないし、、、わかってたけど。

「ユーロ持ってへんから渡せへん」

っていったらATMまで連れて行くからそこでおろせ!

なんと強気。

口調を荒げて歩き出す自称ガイド。

ただ仲良くしたかっただけやのに、お金が絡むとこうも関係が悪くなってしまう。

さっきまで仲良く話してたのに。

なんか悲しぜ。

走って逃げたろか!

って思ったけど、この人も僕と歩いた時間を使ってくれたんやし、

ここで逃げ出して関係は終わらせたくないし。

ATMまで歩いてる間に、色んなこと考えた。

結果、10ユーロなら払っていいかって結論に。

問題はこの金額で納得してもらうこと。

ATMでお金おろすふりして必死に考える。

「ごめんやけど、20ユーロは払えへん。薬局でも言ったけど、長旅の途中で毎日節約せなあかんねん。一緒にいてくれた時間は楽しかったからお金は払いたい。だから10ユーロでいいかな?」

「なんでや!20ユーロっていったやろ?」

・・・・

まぁそうなるわな。

「一人で旅してるから話しかけられるのすごい嬉しかったんよ。知らないこと知れたし、君のおかげでモロッコにもっと興味が持てた。でも、初めにガイドするならガイドするっていって欲しかった。友達やと思ってたのに、最後に金よこせって言われたら悲しくないか?」

「確かにそうかもな。」

「僕たち友達にはなれんかったんかな?僕は友達として時間使ってくれたから10ユーロ払いたい。」

「そうだな、10ユーロで十分や。」

もっといろいろあったんやけど、まとめるとこんな感じ、自称ガイドは終始声荒げてたけど、、、

最後は納得いって笑顔を見せてくれた。

「お礼に俺が書いた絵をプレゼントするよ。写真撮るだけやけどな。」

とか言ってくる。

「これは金かかるんか?」

「もちろん無料に決まってるやろ!」

時間かけて丁寧に書き上げられた絵やった。

彼にもボンフィン渡して、

「僕たち友達なんやったらこれ受け取ってや!」

といってボンフィンを渡す。

途中いろいろあったけど、最後は心が通った瞬間があった。

10ユーロ。

モロッコやったら1泊は泊まれる値段。

オレンジジュースも25杯飲めてしまう。

でも、この10ユーロ事件は忘れもしない思い出になったな。

モロッコはうざい国。

それは自分次第やなって思う。

めんどくさい面だけみたら、確かにうっとおしいことがそこらじゅうに転がってるとは思うんよね。

でも、その国・その国の人をどれだけ理解できるかってのは、自分がそこにどんだけ入り込めて、理解しようとしたかによるんちゃうかな?

あのガイドに20ユーロ払うか、途中で逃げ出すかしたら、

「うざい国」になってしまったかもしらん。

でも、10ユーロの駆け引きがあったからこそ見れたいい部分もある。

彼らは人の気持ちをわかってくれる奴らで、友達には優しくする奴らなのかもしれない。

モロッコ初日からいろいろ忙しいやん。

次は何がやってくるか楽しみでしかない笑


bottom of page